【開催レポート】MラボRADIO #07「新たに注目されている市場『デジタルノマド』とは?なぜ地方のインバウンド誘致と相性が良いのか?」
2025.03.03
Column

第7回目のテーマは「新たに注目されている市場『デジタルノマド』とは?なぜ地方のインバウンド誘致と相性が良いのか?」。今回は、RoccaN inc.およびNomadResort inc.の創業者である松本知也氏をゲストに迎え、デジタルノマド市場の実態や地域との相性について深掘りしました。
※MラボRADIOとは・・ インバウンドの最前線で活躍する方々が、訪日客の視点に立った実践的な施策や取り組みを語る、ラジオ感覚で楽しめるトーク番組です。「訪日客の心を動かす取り組みとは?」「地域に訪日客を呼び込むためにはどのような工夫が必要か?」といったテーマを掘り下げ、インバウンド施策に取り組んでいる皆様に新たな発想や具体的なヒントをお届けします。
開催概要
- 開催日時:2025年2月27日(木)13:00~14:00
- 登壇者:
- スピーカー:
- 松本知也(RoccaN inc. / NomadResort inc. Founder)
- MC:
- 西田早織(株式会社MATCHA 広報担当)
- スピーカー:
トーク内容
デジタルノマド市場とは?
デジタルノマドとは、パソコンやデジタル技術を活用し、拠点を固定せずに仕事をする人々を指します。現在、世界には約4,000万人のデジタルノマドが存在し、今後10年間で10億人に達すると予測されています。その半数は企業に属するリモートワーカーであり、残りの半数はフリーランスや起業家です。
デジタルノマドが地方と相性が良い理由
デジタルノマドは、都市部よりも「暮らしの体験」や「地域とのつながり」を求めている傾向があります。観光客とは異なり、以下のような特徴を持つため、都市部よりも地方の方がデジタルノマドのニーズを満たしやすいと言えます。
- オフシーズンにも長期滞在する
- ローカルの店を好む
- 地域のイベントやコミュニティに積極的に参加する
- 自身のスキルを提供し、地域に価値をもたらしたいと考えている
- ストーリーや背景に魅力を感じ、その地ならではの体験を求めている
受け入れ体制の整備
デジタルノマドを受け入れるために重要なのは、以下の3点です。
- コミュニティの存在:ローカルとつながる場を提供することが重要。
- 滞在環境の整備:コワーキングスペースやコリビング(共住空間)が求められる。
- ビジネス機会の創出:地域とのマッチングにより、新たなビジネスが生まれる可能性がある。
松本氏は、沖縄北部(名護市)で実際にデジタルノマドを受け入れる事業を行っており、2024年には福岡市のデジタルノマド誘致事業「Colive Fukuoka」にも関わり、誘致の成功事例を紹介しました。セミナー内では、実際にデジタルノマドがどんなことに興味を持ち、どんなライフスタイルを送っているのか、臨場感溢れる写真とともに伝えてくれました。
デジタルノマドに向けたプロモーション方法とは
デジタルノマドの誘致には、単なる情報発信だけでなく、実際のコミュニティとの関係構築や、現地での受け入れ体制の整備が鍵となります。 デジタルノマドをターゲットにしたプロモーションには、従来の観光客向けとは異なるアプローチが求められます。松本氏は、以下の3つの施策が特に効果的であると述べました。アナログな繋がりや体験を重要視するライフスタイルだからこそ、プロモーションもアナログが効果的なのだとか。
- SNSやオンラインコミュニティでの発信
- デジタルノマドは、SNSや専門コミュニティ(Nomad List、Facebookグループなど)を通じて情報を得ることが多いため、ターゲットに合わせた発信をする。
- 実際の滞在者の体験談やリアルな口コミが、プロモーション効果を高める。
- リアルイベントやネットワーキングの活用
- 海外のデジタルノマド向けイベントやカンファレンスに出展し、直接リーチする。
- デジタルノマドが集まる都市(バリ、チェンマイなど)でプロモーションを行い、誘致を強化する。
- コワーキングスペースやコリビング施設との連携
- コワーキングスペースやコリビング施設と提携し、ノマドにとって魅力的な滞在環境を整備する。
- ローカルビジネスや自治体と協力し、地域ならではの体験をパッケージ化する。
参加者の声
- 「デジタルノマドがアナログな体験を求める点が印象的でした。」
- 「コミュニティの存在が重要であることがよく理解できました。」
- 「観光だけでなく、移住促進やビジネス誘致としての可能性にも興味を持ちました。」
- 「デジタルノマドの習性についての話がリアルで興味深かったです。」
おわりに
今回のMラボRADIOでは、デジタルノマド市場の成長と、それに伴う地方インバウンド誘致の可能性について考えました。地域とデジタルノマドがどのように共存し、新たな価値を生み出せるのか、今後の観光業界にとって示唆に富む内容となりました。
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引き続き、皆さまとともに日本各地の魅力を世界へ届けていきたいと思います!
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