CASE STUDY

インバウンドの受け入れ体制は「ニワトリ卵」。来ていないところほど、情報発信の対策を|勝山市観光まちづくり株式会社

2023.06.15

MATCHA Contents Manager

勝山市観光まちづくり株式会社は、観光地域づくりを行うDMOです。恐竜博物館や平泉寺などの観光コンテンツを軸に新たな事業の創造に積極的にチャレンジし、勝山のまちの活性化を目指しています。

この度は、2022年12月にMCMを導入していただいた勝山市観光まちづくり会社のマネージャーである今井三偉さんと、実際に運用をされている本多様に、MATCHA Contents Manager (MCM)を導入する前に感じていた課題や、導入後の成果、実際に使用した際の感想について、お聞きしました。

勝山市観光まちづくり株式会社のページ(日本語版)

インバウンド客が少ない! 勝山市のMCM導入前の課題

写真左から本多さん、今井さん

勝山市の観光業における現状と取り組みを教えてください。
(今井さん)勝山市に訪れる観光客は、99%が国内からの旅行客です。年間90万人近くの観光客が恐竜博物館に来場しており、そのうち関西と東海からの観光客が60%を締めています。恐竜博物館は大変魅力的な観光コンテンツではあるのですが、実情は東京ディズニーランドに近いものだと思っています。東京ディズニーランドに大勢の観光客が入園しても、浦安市にお金が落ちるわけではないのと同じように、恐竜博物館と勝山市の関係にも同じことが言えます。そこで勝山市は現在、恐竜博物館で取り扱っていないオリジナルグッズを、地元のレストランや小売店で取り扱ってもらうという工夫をしています。また、勝山市には車を用いて来てくださる方も多いことから、道の駅で市内外のお土産を取り扱うことで、地域にお金が落ちるような取り組みをしています。

これまでどのように情報発信を行っていましたか。また導入前の課題点はありましたか。
(今井さん)勝山市の課題としましては、インバウンド客が少ないことでした。まず福井県という県自体が首都圏からのアクセスが悪いなどの課題を抱え、インバウンドに弱い特色を持つ地域です。コロナ以前は、DMOとして運輸局と一緒にインバウンド向けのツアーを造成するなどの取り組みをしていましたが、販売拡大や情報発信に課題がありました。当時は地域のインバウンド向けの情報発信媒体があったのですが、費用がかさんだり、読者の反応がデータとして可視化されず、インバウンド施策に改善点を反映することができないなどの問題がありました。

MCMを知ったきっかけはなんですか。
(今井さん)MATCHAの青木さん(※弊社代表の青木優)のFacebook経由でMCMの存在を知りました。MCMなら勝山市が抱えるプロモーションにおける課題を解決できるのではないかと思い、問合せをさせていただきました。

導入してみようと思えた理由を教えてください。
(今井さん)インバウンド向けの情報発信に関して、何かやらなければというジレンマはずっと感じていましたが、どこに情報を露出していけば良いのか難しいなとずっと思っていました。MATCHAのようにすでに読者のいるプラットフォームに載せた方が、自社でサイトを開発するよりも早いと思ったのが一つです。

また、一番の不安は翻訳でした。地域に翻訳ができる人材がおらず、仮に翻訳の外注をすると投稿スケジュールが読めなくなってしまうなど、運用面でとても負担の大きい部分だったので、自動多言語翻訳ができるMCMは魅力的だと思い導入を決意しました。

実務担当者として、MCM導入時の不安・導入後の感想を教えてください。
(本多さん)実際にどれくらいの頻度で記事をあげられるかなど、投稿スケジュール面での不安はありましたが、とりあえずやっていきながらオペレーションを整えていこうと思いました。

また、福井県は正直インバウンドの受け入れ体制が整っているとはいえません。実際に記事を投稿して、外国人観光客がきたらどうするのかという不安はありました。しかしこれは「鶏たまご」なのではないかと思っています。まずは情報を発信し、実際に呼び込むことで受け入れ体制の整備に繋がっていくものだと思っています。一般的に観光PRはエンゲージメントが見えづらいという問題があり、インバウンドに弱い地域ほど情報発信を敬遠してしまいがちです。しかしながらやらないと情報は出ていかないので、訪日外国人観光客が来ていないところほど、情報発信の対策をしていくべきだと思います。

導入後の不安としましては、全国から同じような記事が上がっている中で、福井というエリアをどこまで伸ばせるのかが課題(京都や金沢と比較してインバウンドフックのある商材が少ない)は依然としてあります。そこで、SEO対策の部分(特に海外)の情報共有をこれからより強化してもらえると嬉しいと思っています。

誰でも使いやすいのが魅力!実際に利用してみての感想

 現在は、どのように記事を更新されているのですか。
(今井さん)記事はMCM用に完全にオリジナルで作成しています。「最初に書くべき記事10選」など、MCMのヘルプページを参考にしながら記事作成を行っています。記事作成にはショップスタッフやインフォーメーションスタッフにも携わってもらっています。全員記事作成初心者ですが、誰でも使いやすい仕様になっているので、チームを構築し一丸となって記事作成に取り組めています。

それぞれの担当はどのように振り分けているのですか。
(今井さん)まず記事のテーマは私と本多で決めています。その後、本多が見出しや書いてほしい趣旨などの記事の構成を作成し、記事作成をスタッフに依頼するという流れでやっています。スタッフが記事を作成した後は、改めて本多の方が記事の内容を確認し、添削するようにしています。写真に関しては基本的に本多が撮影した写真を用いていますが、勝山市の写真素材集や福井県の観光連盟の写真素材集などから写真を借りることもあります。

実際に利用し始めてみての感想を教えていただけますか。
(今井さん)操作方法についての質問やユーザーとして改善して欲しい点などは、月に1回のBRUSH UPミーティングでCS(カスタマーサクセス)の方に相談できるようになっているので、助かっています。現在は勝山市の観光情報を広く発信していますが、そうした情報発信が一巡した後にどのような記事をアップロードしていくかというのは一つ課題としてあります。

とりあえず飛び込んでみることが大事。導入後の変化や効果について

MCM導入によって得られた成果を教えてください。
(今井さん)スタート地点がほとんど外国人が来ていないところなので、そこまで定量的な成果は現状あがっていません。しかし、国がインバウンドを推進している中で、実際に飛び込んでみないとわからないことも多いのではないかと思います。特に福井県の様なインバウンドに弱い特色を持つ地域こそ、早め早めに地域をプロモーションしていくことが大切なのではないかと思っています。MCMではどのような記事がどの国籍の人から読まれているかなどがデータとして可視化され、今後地域全体で取り組んでいくべきインバウンド施策が見えてくると思っています。

今後の展望や、MCMに期待すること

最後に、MCM活用の今後の展望や、期待することを教えてください。
(今井さん)2024年に新幹線が福井県に延伸する予定です。福井県は金沢と京都に挟まれており、金沢に訪れた外国人観光客が京都に足を延ばす前に福井県、特に勝山市に訪れてもらえるようなルートを作っていけたら良いと思っています。そのためにもまずはMCMで記事を上げ続けて、ビュー数を伸ばしていければなと思っています。

福井県勝山市の魅力が世界に届くよう、改善を進めてまいります。本日は貴重なお話をありがとうございました!

(掲載内容は、取材当時のものです)

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