「受入体制の強化」と「多言語情報発信」を相乗効果的に促進|旅館山城屋
2023.08.21
MATCHA Contents Manager
旅館山城屋は、大分県の湯平温泉にある旅館です。鎌倉時代に開かれたといわれる湯平温泉は、自然に囲まれた静かな温泉地で、近年、アニメ「すずめの戸締まり」に登場するシーンのモデルともいわれ、夜になると通りに並ぶ赤提灯が幻想的な雰囲気を演出し、アニメ「千と千尋の神隠し」の世界を彷彿とさせてくれる温泉郷として注目されています。温泉街全体を見渡せる旅館山城屋は、国内からだけでなく海外からもリピーターが訪れる人気の宿です。
この度は、2023年6月にMCMを導入していただいた旅館山城屋のオーナー兼(一社)インバウンド全国推進協議会会長を務めてらっしゃる二宮謙児さんに、MATCHA Contents Manager(MCM)を導入する前に感じていた課題や、導入後の成果、実際に使用した際の感想について、お聞きしました。
旅館山城屋のページ(日本語版)
日本語だけではもったいない!MCM導入前の課題
— 旅館山城屋はどのようなお客様が多いのですか。
(二宮さん)宿泊者の90%以上が海外からのお客様です。特に地理的に韓国が近いため、韓国からのお客様が7割近くを占めています。旅館山城屋は新規のお客様だけでなく、リピーターも多い旅館となっています。
— これまでどのように情報発信を行っていましたか。また導入前の課題点はありましたか。
(二宮さん)InstagramとFacebookを日本語と英語で運用しています。元々は日本語のみだったのですが、海外からのお客様が多いこともあって、英語を用いた情報発信もはじめました。しかし旅館によく訪れる韓国、中国、シンガポール、香港、ヨーロッパの方々にダイレクトに情報を届けるためには、英語だけでも不十分で、多言語発信をしなければいけないということを感じていました。
(一社)インバウンド全国推進協議会と株式会社MATCHAで包括連携協定を締結!導入のきっかけ
— MCMを知ったきっかけはなんですか。
(二宮さん)私が会長を務める一般社団法人インバウンド全国推進協議会(以下JITA)の定例会で、MATCHAに講演をしてもらったのがきっかけで、MCMの存在を知りました。
— 導入してみようと思えた理由を教えてください。
(二宮さん)JITAはインバウンドの受け入れ態勢の強化を目指しています。一方で、MATCHAは多言語の発信を軸としたインバウンドの集客を強みとしていることから、両社の強みを活かして相乗効果的に促進していこうという話しになり、JITAと株式会社MATCHAで包括連携協定を締結しました。JITAで発行している「インバウンドに優しいおもてなし認定制度」に登録されている団体にMCMを勧められるように、まずは自分が実際に使ってみようということで、旅館山城屋の多言語情報発信をMCMを用いて開始しました。
— MCM導入時の不安・導入後の感想を教えてください。
(二宮さん)当初翻訳の精度に関しては不安を感じていました。しかし自動翻訳に間違いがあった際は、直接入力という機能でその場で間違いを修正できる仕様になっており、翻訳精度を担保する工夫がしっかりされています。また、JITAには中国人のスタッフが駐在しているのですが、彼女に一度MCMで作成した簡体字の記事を確認してもらったところ、ネイティブの彼女が見ても遜色ないクオリティだということを述べていました。この日本語で記事を書いたら、多言語に翻訳され訪日外国人に情報を直接届けられるサービスは画期的だと思っています。
記事URLを宿泊者に送信し、手間を軽減!実際に利用してみての感想
— 実際の記事作成で意識していることを教えてください
(二宮さん)旅館の1施設が書ける記事と言えば、温泉、お料理、交通アクセスなど、ネタの数は限られています。それだけだと記事として面白みもなく、ただの宣伝の記事になってしまいます。そこで私はMATCHAの読者の興味をひくためにはどうしたら良いかを考え、地域やエリアの特色の紹介を記事内に取り込もうと考えました。地域やエリアの特色の紹介から始まり、最終的に旅館の宣伝に繋がるような記事の作成を意識的に行うことで、より多くの読者の関心を引くよう努めています。
— 旅館山城屋ではどのようにMCMをご活用されていますか。
(二宮さん)
旅館山城屋の温泉では、男湯と女湯という概念が存在しません。旅館山城屋の4つのお風呂は全て予約なしの完全貸し切り制で、ご家族でもご夫婦やカップルのお二人だけでの利用も可能です。お風呂の利用状況をリアルタイムで確認できるシステムが客室テレビに搭載されており、お風呂の空き状況をテレビで確認して入浴することができます。
予約サイトで予約をされたお客様からはこのような旅館に関するお問い合わせが日々寄せられています。一人一人に対応するのが凄く大変で、事前に説明できれば良いなということを考えていました。そこでMCMを活用し、予約されたお客様に旅館に関する記事URLをメールで送ることで、事前に旅館に関する情報を伝えることができ、説明の手間を減らすことができました。
— 実際に利用し始めてみての感想を教えていただけますか。
(二宮さん)すごく直感的で使いやすいサービスだなということを感じています。最初にMCMの使い方に関する説明がありますが、その説明だけでMCMを自分で使えるようになりました。もし何かわからないことがあっても、CS(カスタマーサクセス)の方がサポートしてくれますし、何か改善してほしいことがあった場合も、それをCSの方にフィードバックすればリニューアルを積極的に行ってくれています。このサービスなら「おもてなし認定制度」に登録されている事業者さんにも勧められるなと思いました。
情報が届いていることを実感!導入後の変化や効果について
— 最後に、MCM活用の今後の展望や、期待することを教えてください。
(二宮さん)MCMは使いやすくて有益なツールだと思うので、どんどん広げていきたいと思っています。JITAのインバウンドにやさしいおもてなし認定書取得団体さんに広めることで、事業者さんの多言語情報発信をサポートしていきたいと思っています。ゆくゆくは、MCM内にあるスポット登録を進めていき、旅館山城屋のある大分県のエリア同士をつなぐモデルコース記事の作成を行い、地域間の回遊を促進したいと考えています。
旅館山城屋はMCMの有料版を使用していますが、最近MCMの無料版がリリースされました。月間660万PVを誇る日本最大級の訪日外国人向けメディアに記事を無料で投稿できるなんて得でしかないので、ぜひJITAのインバウンドにやさしいおもてなし認定制度の全国化に併せてMCMも全国へ広げていきたいと思っています。
期待することに関しては、記事作成の最後に旅館の公式サイトやこれまでのまとめ記事のURLやスポット情報を入力する欄がありますが、毎度それを入力する仕様になっています。もしそれがデフォルトで設定できる機能があると今後より便利だと思いますので、期待しております。
— 旅館山城屋の魅力が世界に届くよう、改善を進めてまいります。本日は貴重なお話をありがとうございました!
(掲載内容は、取材当時のものです)
旅館山城屋のページ(日本語版)
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