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【イベントレポート】欧米観光客の心を掴む! 最新トレンドと効果的な発信法

2024.07.29

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MATCHAの英語版編集者のラモーナ・ツァラヌ氏を迎えて、MATCHA Contents Manager(MCM)ユーザー向けのセミナーを開催しました。

今回のセミナーでは、欧米向けの情報発信について、取り組むべき背景や全体の概況を共有し、事前にユーザーから集めた質問への回答や記事の公開添削を行いました。

本レポートでは、イベントでしか聞けない、インバウンド向けの情報発信に役立つ内容を抜粋してご紹介します。

登壇者プロフィール

ルーマニア出身。早稲田大学大学院文学研究科で能楽研究を専攻。大学院修了後にMATCHAに入社し、記事の編集・執筆を中心にMATCHAの英語版を担当。総合文学ウェブ雑誌「文学金魚」では小説、劇評、エッセイを連載中。趣味は生け花と茶道です。

欧米のインバウンドの最新概況

2024年6月の訪日外客数をコロナ前の2019年と比較すると、アメリカとカナダは+60%以上の大幅な増加を示しています。2024年1月〜3月の訪日客の消費額は2019年の全体の5%から今年は9.5%に増加し、3ヶ月で1,687億円に達しました。訪日客数はアジアより少ないものの、一人当たりの消費額が大きく、全体平均が20万円前後に対して、欧米圏は30万円前後です。宿泊費に多く費やし、初めて訪れる方が多く、少人数で旅行を楽しむ傾向があります。

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      MCMライブ記事添削

      賀茂鶴、福美人、竹鶴!広島の酒蔵巡り12選!

      ラモーナ氏「構成として、まとめ記事は欧米圏にとって分かりやすいので良いと思います。タイトルに関しては、読者にどんな行動をとってほしいかによって切り口を変えるとターゲットに対して読まれやすくなります。お酒に注目してほしい場合は、目次に味の違いを記載すると読む導線になりやすいです。目次には固有名詞や専門用語ではなく、馴染みやすい言葉を選択すると良いでしょう。記事内の写真も、日本酒ラベルや楽しみ方がわかる写真があると分かりやすいです。」

      温泉に入る前に知っておきたい、温泉利用時のマナーと入浴方法

      ラモーナ氏「欧米人にとって、このアイキャッチでは温泉を連想しにくいです。記事内の最後の写真は温泉として分かりやすく、アイキャッチとしておすすめです。注意点ばかりの記事だと、読者に大変という印象を与えてしまいます。入浴方法の基礎として伝えると読みやすくなります。マナーを相手のためになる情報として伝えることで、読者は受け入れやすくなります。」

      MCMユーザーからの質問に対してお答え

      Q.欧米の人の興味を引くキーワードやテーマを教えてください。

      英語での情報発信の難しさは、1つの国、1つの文化ではない。それぞれ興味関心が違うため、検索で使っている英語も違います。ターゲットがある場合は、事前にターゲットの関心を調べることをオススメします。
      米国で最も検索されるキーワード例は以下のような単語です。
      weather, hotels, food, restaurants, cafes, things to do in ●● (city), day trip

      Q.欧州と米国で日本旅行への興味やトレンドに違いはありますか?

      国によって違いはありますが、天気・食・ホテル・カフェ・レストランへの関心(ニーズ)は共通しています。ただし、天気以外の関心は国によって優先順位が異なります。例えば、レストランへの関心は米国よりもスペインの方が高いです。

      大きな違いの例としては、ディズニーランドやUSJなどの「遊園地」や「温泉」に対する関心があります。遊園地に関しては、米国は関心が高い一方で、欧州圏(フランス以外)、カナダ、オーストラリア、インドは低い傾向にあります。温泉に関しては、米国・インドは関心が高い一方で、欧州はニーズが低い傾向にあります。欧州は、温泉ではなくスパという切り口だと関心が高いです。

      Q.欧米の人が感じる日本の魅力って、なんでしょうか?地方にもチャンスがありますか?

      欧米圏の人々は、日本が自分たちの文化とは異なる「別世界」であることに魅力を感じています。伝統文化を大切にしながら最先端の技術を取り入れているイメージが、その「別世界」という印象を強めているようです。地方に観光客を誘致する場合、訪日リピーターをターゲットにすることで、彼らの関心と地方のコンテンツが一致すると思われます。

      Q.欧米圏に向けて記事を書くときに注意した方が良い表現はありますか?

      差別的なつもりはないのに、差別的だと思われる内容には注意が必要です。
      日本では、「女子旅」という言葉をよく見かけますが、ジェンダー論などの観点では使用しないことをお勧めします。
      「tourists」という表現は、暇人のニュアンスがあるので、代わりに「visitors to Japan」「travelers」というような表現がお勧めです。

      MATCHAからのご案内

      MATCHA Contents Manager
      https://company.matcha-jp.com/service/mcm/

      観光事業者や自治体が多数利用しているMATCHA Contents Manager。今回のようなセミナーに無料で参加できるほか、情報発信を訪日客向けに行える特典があります。カスタマーサクセス付きのプランを選ぶと、多言語での情報発信がより簡単に行えます。

      あとがき

      今回のセミナーは、MCMユーザーが日頃から抱える悩みや課題に焦点を当て、具体的な解決策を提示させていただきました。参加者の皆様からは、「文化圏が違うことによる興味関心の違いに気付ける良い内容だった」「MCM以外での情報発信でも活かせる内容で勉強になった」などの声をいただきました。

      MCMユーザーで情報発信をされている方は少人数で業務にあたられている方も多く、一人で悩みを抱え込みやすいかもしれません。そんな時はぜひ、MATCHA Contents Managerのセミナーやカスタマーサクセスを活用してみてください。孤独な状況を打破し、新たな一歩を踏み出すきっかけになるでしょう。

      これからも、日本の魅力を発信する皆様をサポートするため、さまざまな活動を続けていきます。

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